カラオケの点数が思うように伸びない。上手く歌っているつもりなのに、あと数点が届かない——その原因は、たいてい「テクニックの足し算」を間違えていることにあります。採点は仕組みで動くので、加点される順番を知って、正しい順で積み上げれば点は上がります。この記事では、音程から抑揚まで、今日から試せるコツを採点項目ごとに手順で解説します。
点が上がらない人ほど、いきなりビブラートやこぶしといった「テクニック」から入りがちです。でも採点機が最も重く見ているのは、じつは音程の正確さ。機種によりますが、採点全体のおよそ半分を占めると言われています。つまり、音程がずれていると、他をどれだけ盛っても頭打ちになります。
採点項目は、ざっくり次のような要素で構成されています。配点はあくまで一般的な目安です。
| 項目 | 重要度の目安 | ひとことで言うと |
|---|---|---|
| 音程 | ★★★★★ | ガイドバーに声を合わせる |
| 安定性 | ★★★★ | 声を揺らさず伸ばす |
| ロングトーン | ★★★ | 長い音を最後まで保つ |
| ビブラート | ★★★ | 語尾を心地よく揺らす |
| 抑揚 | ★★★ | 強弱で表情をつける |
| しゃくり・こぶし | ★★ | 技術を狙って入れる |
最初にやることは、ただ一つ。画面に出る音程ガイドバー(縦に流れる棒)に、自分の声を重ねることです。多くの機種は、正しい音を出せているとバーが光ったり色が変わったりします。それを見ながら、外れている所を1つずつ潰していきます。
コツは、歌い出しの音を丁寧に取ること。フレーズの1音目が外れると、その勢いで後も引きずられます。歌い出しをガイドに合わせられると、あとは流れで合いやすくなります。音程そのものが苦手な人は、音痴は直る?自宅でできる改善ステップで耳と声を合わせる基礎練習を紹介しているので、そちらから固めるのが近道です。
音程が合ってきたら、次は「安定性」。同じ音を出しているつもりでも、声がふらついていると減点されます。ふらつきの原因は、ほぼ息のコントロールです。息が足りなくなると、声を保つために喉に力が入り、音が揺れます。
ここで効くのが腹式呼吸。お腹から一定量の息を送り続けられると、声はまっすぐ伸びます。歌う前に深く息を吸っておくクセをつけるだけでも変わります。腹式呼吸の練習法は腹式呼吸のやり方で詳しくまとめています。
「サビの高い所で声が震えて点が落ちてた。原因は緊張じゃなくて、単純に息が足りてなかった。フレーズの前でしっかり吸うようにしたら、震えが消えて安定点が上がった」。震えの正体を「緊張」と思い込んでいると、いつまでも直せません。まず息を疑ってみてください。
曲の中で「ーーー」と長く伸ばす音、あれがロングトーンです。採点機は、この長い音を音程を保ったまま最後まで伸ばせているかを見ています。途中で切れたり、終わりで音程が下がったりすると点が伸びません。
練習は簡単です。伸ばす音の「終わり際まで気を抜かない」。人は音を伸ばすと、最後のほうで息が尽きて音程がぶら下がりがちです。伸ばし切る直前まで、お腹で息を支える意識を持つだけで、ロングトーンの評価は上がります。
ビブラートは、伸ばした音を「ゆらゆら」と揺らすテクニックです。プロっぽく聞こえるので、これを狙って入れるだけで加点されます。ただし、揺らそうと力むと、逆に音が不安定になって減点されることも。まずはロングトーンが安定してから足すのが順番です。
練習のとっかかりは、伸ばした音の終わりだけを、ほんの少し揺らすこと。「あ〜〜あぁあぁ」と語尾を軽く波打たせる感覚です。最初は不自然でもかまいません。揺れの速さを一定に保てるようになると、自然なビブラートに近づきます。詳しいかけ方はビブラートの出し方とかけ方で段階的に解説しています。
「しゃくり」は、狙った音に下から滑り上がって当てるテクニック。「こぶし」は、一瞬だけ音を跳ね上げて戻す装飾です。どちらも採点機が検出してくれるので、意図的に入れると加点されます。
やりすぎは禁物です。全部の音にしゃくりを入れると、かえって音程がぶれて逆効果になります。サビの入りや、印象的なフレーズの頭だけに絞って狙うのがコツ。1曲に数回でも、検出されれば点数には効きます。
抑揚は、声の大きさに強弱をつけること。Aメロは静かに、サビは開放的に、というように、マイクとの距離や声量で差をつけると、採点機は「表情がある歌」と判断します。
簡単なのは、静かな部分でマイクを少し口から離し、盛り上がる部分で近づけること。声量そのものを大きく変えなくても、マイク距離で音量差が作れます。この「メリハリ」は、採点だけでなく、実際に聴いている人の心にも届きます。歌に感情を乗せる話は感情を込めて歌うにはでも掘り下げています。
たくみさんは、ずっと得意曲で80点台前半が定位置でした。テクニックを足すより先に、まず音程ガイドだけを見て、ずれている3か所を集中的に直すことに。次にサビ前の息継ぎを深くして安定性を上げ、最後にサビの語尾にだけ軽いビブラートを足しました。順番を「音程→安定→技術」に変えただけで、同じ曲が92点に。盛るより、土台を固めるほうが早いという典型でした。
意外と点を左右するのが、曲選びとキーです。どんなにテクニックを磨いても、自分の声の高さに合わない曲を選ぶと、音程が外れやすく裏返りやすくなります。
いろいろな曲を歌うより、1曲を繰り返し録音して直すほうが、点数は早く伸びます。録音して自分の歌を客観的に聞く習慣は、採点以外の場面でも武器になります。録り方のコツは録音で歌が上手く聞こえる歌入れのコツにまとめました。毎日少しずつ声を鍛えたい人は歌が上手くなる練習メニューも合わせてどうぞ。
A. 採点機種によりますが、一般的に最も配点が大きいのは音程の正確さです。多くの機種で採点全体の半分近くを占めると言われています。つまり、まず音程を合わせることが高得点への最短ルートで、テクニックはその後です。画面のガイドバーに声を合わせる練習から始めると効率的です。
A. 無理に入れる必要はありません。音程が不安定なままテクニックだけ足すと、かえって減点されることがあります。まず音程と安定性を固めてから、自然に出せる範囲でビブラートやしゃくりを加えるのが順番です。技術は音程という土台の上に乗せるものと考えてください。
A. 高すぎる・低すぎるキーの曲は、音程が外れやすく声も裏返りやすいため点が下がりがちです。採点を狙うなら、原曲キーにこだわらず、自分が無理なく出せる高さにキーを調整するのが基本です。サビの最高音を余裕を持って出せるかを目安にキーを決めましょう。
A. 個人差はありますが、1曲を決めて音程を合わせる練習を集中的にやれば、数週間で点数が伸びる人が多いです。いろいろな曲を歌うより、まず持ち歌を1〜2曲に絞り、その曲だけを繰り返し録音・確認するほうが早く上がります。1曲を極めてから曲数を増やすのがおすすめです。
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