HOMECOLUMN / ボイトレ・歌唱

ボイトレ・歌唱2025.12.07

鼻声・こもる声を改善する方法|原因の見分け方と自宅でできる手順

「自分の録音を聞くと、なんだか鼻にかかっていて聞き取りにくい」。歌でも会話でも、声がこもると印象は大きく変わってしまいます。でも、鼻声やこもる声の多くは、生まれつきではなくクセです。つまり、原因を正しく見分けて練習すれば変えられます。この記事は、まず自分のタイプを見分けるところから、自宅でできる改善手順までを順番にまとめました。

まず自分のタイプを見分ける

改善の前に、自分の声が「鼻声」なのか「こもる声」なのかを見分けます。方法はとても簡単で、鼻をつまんで「なにぬねの」と言ってみるだけです。

テスト結果タイプ主な原因
つまむと大きく変わる/ふだんも鼻に響く開鼻声(息が鼻に抜ける)口の開き・軟口蓋の使い方
ふだんから詰まったように聞こえる閉鼻声(鼻が詰まっている)鼻づまり・鼻炎など
つまんでも変わらないが聞き取りにくいこもる声口の開き・舌の位置・滑舌

ここで方向が決まります。息が鼻に抜けすぎているのか、鼻が詰まっているのか、あるいは鼻は関係なく口の中で音が止まっているのか。原因が違えば練習も違うので、最初の見極めがいちばん大事です。

もう一つ、簡単なテストを足しておきます。スマホで自分の声を録音し、聞き返してみてください。ふだん頭の中で聞いている自分の声は、骨を通る低い響きが混ざるため、実際より豊かに聞こえています。録音の声こそ他人が聞いている声。「思ったより鼻にかかっている」「こもって聞こえる」と感じたら、それが改善のスタート地点です。自分の耳だけで判断せず、必ず録音を基準にするのが上達の鉄則です。

POINT鼻をつまんで声が「変わる=鼻声寄り」「変わらないのに聞き取りにくい=こもる声寄り」。この10秒テストで、やるべき練習が半分決まります。

鼻声の2種類(開鼻声・閉鼻声)

鼻声と一口に言っても、正反対の2種類があります。

  • 開鼻声(かいびせい)/本来は口から出るべき息が、鼻にも抜けてしまう状態。「な行・ま行」以外の音まで鼻に響きます。口をしっかり開け、軟口蓋(口の奥の天井)を上げて鼻への通り道を閉じる意識で改善します。
  • 閉鼻声(へいびせい)/鼻づまりで、鼻に響くべき「な・ま行」まで詰まって聞こえる状態。風邪や鼻炎が原因のことが多く、これは発声練習より鼻の状態のケアが先です。

慢性的に鼻が詰まっている場合は、無理に発声で直そうとせず、まず耳鼻科で鼻の状態を診てもらうのも選択肢です。声の練習で改善できるのは、主に開鼻声とこもる声のほうだと知っておくと、遠回りを防げます。

見分けの目安として、「な・ま・が行」がはっきり鼻に響いていれば鼻の通りは悪くありません。逆にこれらの音まで詰まって聞こえるなら閉鼻声寄りです。花粉症やアレルギー性鼻炎の時期だけ声がこもる人は、体調が戻れば声も戻ることが多いので、その時期に無理な発声矯正をしないことも大切です。自分がどの状態かを季節や体調とあわせて把握しておくと、対処を間違えません。

こもる声の3つの原因

鼻声ではないのに聞き取りにくい「こもる声」は、口の中で音が止まっているサインです。原因は主に3つ。

  1. 口の開きが浅い/唇や顎をあまり動かさずに話すと、音が外に出られません。日本語は口をあまり開けなくても通じてしまうので、クセになりやすい。
  2. 舌が奥に引っ込んでいる/盛り上がっている/舌が高い位置にあると音の通り道が狭くなり、こもります。特に「あ・お」で舌を下げられていないケースが多い。
  3. 滑舌(子音の立ち上がり)が甘い/子音がぼやけると、言葉の輪郭が消えて聞き取りにくくなります。
「声が小さいから聞こえない」と思っている人の多くは、実は音量ではなく「口の開き」が原因。大きく出すより、はっきり開けるほうが効きます。

改善の5ステップ手順

タイプが分かったら、共通して効く改善手順を進めます。鼻声・こもる声どちらにも土台として効きます。

  1. 録音で現状を残す/同じ一文を読んで録音。ビフォーがないと変化が実感できません。
  2. 口を縦に大きく開ける/指2〜3本が縦に入るくらい。特に「あ」で大きく。
  3. 舌を下げる/「あ」を言うとき、舌先を下の前歯の裏に軽く付け、舌全体を平らに。音の通り道を広げます。
  4. 母音をはっきり/「あ・い・う・え・お」を1音ずつ、口の形を大げさに作って発音。日本語は母音が主役です。
  5. お腹から前に飛ばす/腹式呼吸で息を支え、声を口の前・部屋の壁に届けるイメージで。詳しくは腹式呼吸のやり方を。
POINT改善のカギは「開ける・下げる・前に出す」の3つ。特別な機材はいりません。鏡の前で口の形を確認しながらやると、変化が一気に早まります。

自宅でできる練習メニュー

1日5〜10分の型を用意しました。歯みがき後や入浴中など、生活の中に差し込むと続きます。

  • あくび発声(2分)/あくびの直前のように口の奥を広げて「はー」。軟口蓋が上がり、鼻に抜ける息が減ります。
  • 母音はっきり読み(3分)/「あえいうえおあお」を、口を大げさに開けて。鏡を見ながら。
  • 割りばし滑舌(2分)/割りばしを軽く前歯でくわえ、新聞や歌詞を音読。外すと口が回りやすく感じます。
  • 録音チェック(1分)/最初に録った音と読み比べる。輪郭がはっきりしてきたら成功。

歌の総合的な練習に組み込みたい人は歌が上手くなる毎日15分の練習メニューと合わせると効率的です。声そのもののケアも気になる人は声が枯れる・喉を痛めない歌い方とケアもどうぞ。

歌うときだけ鼻声になる人へ

会話は普通なのに、歌うと鼻にかかる。これは高い音を出そうとして、無意識に息を鼻へ逃がしているケースが多いです。対処はシンプルです。

  • 口を会話以上に縦に開ける/歌は会話より大きく開ける前提。特に高音でつい浅くなるので意識的に。
  • お腹の支えで声を前へ/喉や鼻で頑張らず、腹式で息を支えて前に飛ばす。
  • 録音して音程も確認/鼻声と音程の不安定はセットで出やすいので、音痴は直る?改善ステップも並行すると効果的です。

やりがちなNGチェックリスト

良かれと思ってやっていることが、逆効果になっている場合があります。

  • 声を大きくすれば通ると思っている(→音量より口の開きが先)
  • 閉鼻声(鼻づまり)を発声練習だけで直そうとしている(→鼻のケアが先)
  • 録音せず自分の耳だけで判断(→自分の声は骨伝導で違って聞こえる。必ず録音で)
  • 早口のまま滑舌練習(→まずゆっくり、はっきりから)
  • 1日だけ頑張って翌日やめる(→クセの上書きは毎日少しずつが効く)

ミニ事例:みおさん(仮名)の3週間

弾き語り配信を始めたばかりのみおさん(仮名)は、コメントで「歌詞が聞き取りにくい」と言われたのがショックでした。鼻をつまむテストをすると声が変わったので、開鼻声寄りと判明。

やったのは、あくび発声と母音はっきり読みを1日7分だけ。1週目は正直あまり変化を感じなかったそうですが、録音を残していたのが効きました。3週目に1週目の音源を聴き返したら、明らかに言葉の輪郭が違う。配信のコメントにも「声、聞き取りやすくなった」と付き、投稿を続ける自信になったといいます。

彼女のポイントは、ビフォーを録音で残していたこと。声の変化は毎日だと気づきにくいので、記録が背中を押してくれます。録音そのものをきれいに残したい人は録音で歌が上手く聞こえるコツも役立ちます。

よくある質問

Q. 鼻声は生まれつきで直らないのですか?

A. 多くの鼻声は、鼻に息が抜ける・逆に鼻が詰まっている・口の開きが浅いといった発声のクセが原因で、練習で改善できます。まず鼻をつまんで話したときに音が変わるかを試すと、鼻に原因があるか口や滑舌にあるかがある程度わかります。慢性的な鼻づまりが続く場合は、耳鼻科で鼻の状態を確認するのも一つの選択肢です。

Q. 鼻声とこもる声は違うのですか?

A. 違います。鼻声は音が鼻に偏って響いている状態、こもる声は口の開きや舌の位置が原因で音が前に出ず、口の中にこもっている状態です。鼻をつまんで声が変われば鼻声寄り、変わらないのに聞き取りにくければこもる声寄りです。改善の練習も別なので、まずどちらかを見分けることが第一歩です。

Q. どのくらい練習すれば通る声になりますか?

A. クセの改善なので即日とはいきませんが、口をしっかり開ける・舌を下げる・母音をはっきり出す練習を1日5〜10分続ければ、2週間ほどで自分でも聞き取りやすさの変化を感じる人が多いです。録音して聴き比べると変化がわかりやすく、続ける励みになります。

Q. 歌うときだけ鼻声になるのはなぜですか?

A. 高い音を出そうとして喉や鼻に力を逃がしていたり、口の開きが会話より浅くなっていることが多いです。歌うときこそ口を縦にしっかり開け、お腹の支えで声を前に飛ばす意識が有効です。腹式呼吸が身につくと鼻に逃げる息が減り、歌の鼻声も和らぎます。

STAR ROUTE MUSIC AGENCY

「どこを直せば通る声になる?」の答えを、一緒に。

鼻声もこもりも、原因が開鼻声なのか滑舌なのかで、やるべき練習は正反対になります。ここを一人で見極めるのは意外と難しく、遠回りの練習を続けてしまう人も少なくありません。スタールートは、あなたの録音を聴いてタイプを切り分け、まず何から手をつければ最短かを言葉にして返す音楽事務所です。全国どこからでもオンライン、未経験も歓迎、相談は無料で何度でも。「聞き取りやすい声で歌いたい」その一歩を、伴走します。

※ 本記事は情報提供を目的としたものです。最新の内容・料金・キャンペーン等は無料相談時にご案内します。スタールートは全国どこからでもオンラインでご相談いただけます。

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